起立性調節障害・うつ 不登校を乗り越えた!

起立性調節障害、うつと診断された中学生の息子の様子を残していきたいと思います。不登校になってから、復活までの記録です。

子どもだけじゃない

 

子どもが悩んだり、辛い思いをしたりすると、親も同じ思いになる。

学校に行けなくなって、私自身本当に悩んで悩んで答えの見つからない暗くてながいトンネルの中にいるみたいだった。

子どもの体調が少しよくなると、トンネルの出口が見えるわけではないけど、横からふわっと明るい光が射す。

仕事に行く時涙が溢れてきたり、同じくらいの子を見るとまた涙が溢れてきたり、周りが楽しみにしている休日が近づくと落ち込んで心がえぐられそうになって涙が出たり。

このお正月もそうだ。

「このお正月はどこかへ出かけるんですか?」

この質問が一番嫌だ。

お盆もそうだった。

周りはお休みモードでうきうきしていた。

うちの家族は、どん底だった。

本当に怒ったり泣いたり心が大揺れに揺れて、頭の中が考え事でいっぱいで、冬のかじかんだ手のように動かそうと思っても動かせない、そんな頭の中だということが自分でもわかる。

計算ができなくなった。

細かい頭を使う作業をしようとすると、頭がフリーズする。

2つのことを効率よくできたことができなくなった。

順序立てて考えること、それを記憶しておいて次を考えていくことなどが難しくなった。

これらは歳のせいでもあると思うけど。

 

 

夜もそうだ。

眠ろうと思っても、頭の中がいつまでもつまらない何かを勝手にダウンロード、インストールを繰り返していて一向に眠れない。

嫌なことを思い出したり不安になったりして眠れないことも勿論あるけど、そうじゃない本当に何でもないことを考えようとしている。

眠れなくなったのはおよそ1ヶ月前。

それまではなんやかんやはありながら、不思議と眠れていた。

どちらかというと、心の方は今の方が安定しているけど(慣れてきただけ?)眠れなくなってしまった。昼寝という睡眠まで無理。

眠たくても眠れない、というより眠たいというレベルの沸点に達する回路が切れている感じだ。

 

市販の睡眠導入剤を飲んでみたり、お酒を飲んでみたりしたけど全く効果なし。

何かを考えてしまう。

どうしたらいいんだろう。

そう思って、昨日の夜はいいことを思いついた。

(羊を数えてみよう)

古典的な考えだ。今まで羊を数えてみて眠れた試しがないけど、藁をも掴む思いだ。

もう朝の4時。

(羊が一匹、2ひき、3.4.5……)

あれ。

数を数えると考え事をしない。笑

眠くなってくる……

数を数えたから眠くなってきたのか、もう朝方だから眠くなってきたのかはわからないけど、考え事をしなくてよい方法がわかった。

 

 

前向きな力!

あけましておめでとうございます。

 

昨日は実家へ泊まりました。

「外泊」は、体調が悪くなってから1度もしたことがなかったので、どうかなと不安でした。

実家でスーパーへ買い物に行った時に、「一緒に行く」と言うのでびっくりしましたが、夕飯の材料を一緒に買いました。

体調云々というより、何年ぶりだろう…一緒に買い物へ行くのは。

体調も悪くならずにホッとしました。

夕方、「ショッピングモールへ行く」と言うので、「大丈夫?」と尋ねました。

すると、

「練習しなきゃだめだから」

と言っていました。

しかし、駐車場へ着くと、「やっぱり無理」と。

Uターンして帰りました。

『動きたい』という意欲がすごく強くなっていることは確かだなと思いました。

 

そして本日。

改めてショッピングモールへ再チャレンジ。

自分からの行動です。

駐車場に着いた時、ちょっと変な様子。

唾を飲み込むような、表情も暗く。

 

「ガム噛んでいく」

なんとかして乗り切りたい様子。

 

しかし、このガムがその後息子に悪さをしました。

実は、その後まあまあ乗り切っていたのですが、突然噛んでいたガムを飲み込んでしまったのです。

「お母さん、やばい。飲み込んだ。気持ち悪い、吐きそう。車に戻る!!」

もう早足で車に戻りました。途中の買い物カゴをそのままにして。

 

車に戻ってから、私はその買い物を済ませる為に息子を車に残して店へ戻りました。

(やっぱり無理なのかなぁ)

かなり落ち込んでしまいそうでした。

私も息子も…。

 

しかし、車に帰ってくると、なんと、

「行く」

良くなってきたから、と!!

ちょっと感動でした。

チャレンジしたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。

こんなにやってみようとしている姿は初めてです。

その後、一緒に店へ行きましたが、全く問題なく帰ることができました。

実は、帰宅した後も、買い物へ行ってくると言うと、

「一緒に行くわ」

(え!!?)

まだ一緒に行くつもり!?

 

それは、お年玉で買い物へ行きたいということでした笑

それにしても、すごいパワー。

明日にでも疲れで寝込むんじゃないかと思うくらいです。

欲しいものが手に入った後はご機嫌で、今年は良い年になりそうだと言っていました!

本当に良い年になりますように。

お願いします!!

 

 

 

 

 

ドライブへ

今日は朝から、 

「どこかへ出かけたい」

と言うので、勿論即OKで午後から2人で

高速に乗って出かけました。

とあるお店へ行ってきました。

今、1番興味のあることだから、車の中で興奮状態。

「緊張してきた!!」

そんなことばかり言っていましたが、嫌な緊張じゃなく嬉しくてドキドキだったそうです。

店内では20分くらい見たでしょうか。

狭いお店なので、あっという間に見終わってしまいました。

「もう一軒行けそう!」

なんと、更に1時間もかかるところへ行きたい様子。

でも、前回の反省もあるので、はしごするのはやめました。

ちょっと不服そうでしたが、滞在時間20分だけど帰宅することにしました。

帰りは、

「あぁ、、、疲れた……」

大きな息を吐きながら、何度も言ってました。

そりゃそうでしょう。

実家より遠いところへ来ているんだから。

でも、少し酔ったみたいですが、復活して

「帰りは何でこんなにはやく感じるんだろう」

と言いながら、無事帰ることができました。

「お母さん、今日頑張ったよね?」

これも何度も言ってきたので、

「本当に頑張った!!」

二人でこの頑張りを喜び合いました。

「明日も行っていい?」

そう聞いてきたので、

「いいよ!」

と返しました。すると、嬉しそうに

「ありがとう、お母さん」

そう言ってくれました。

無理せずに少しずつ、出かけるチャレンジをしたいと思います。

因みに本日の帰りに 

「外食行けそう、行こっかな」

とまで言っていました。

 

少しずつ、少しずつ。

 

 

 

 

微妙な体調

確かに家での体調は良くなった。

でも、やっぱりお腹いっぱい食べると気持ちが悪くなる。

 

今日は、実家へ車で出かけた。

息子からの提案。

よし、行こう!

そう思って、清々しい陽の下、車を走らせた。

 「あれ、渋滞?」

そうか。3連休。

そのせいなのか、車がどんどん詰まっていく。

曇天。

そして、風とともに大雨。

(やば。ガソリン!)

焦って、ガソリンのゲージに急いで目を落とすと、あと3目盛。

ギリギリまで給油しない私の悪い癖。

(大丈夫かな、、、)

そう思った途端、給油を促すランプが点灯。

「お母さん、ガソリンスタンド行くまで大丈夫?」

心配そうに、残りの走行距離を2人でにらめっこ。

大丈夫、とは言えない。

このまま車が進まないとどんどんガソリンは減っていく。

ガソリンスタンドを探しながら、息子も不安な様子。

「大丈夫、大丈夫!あと〇〇kmも走れるから!」

(酔ってないかな…)

心配で息子をそっと見る。

かなりの時間、車に揺れている。

 

「ニ重の虹だ!」

目の前に大きくて鮮やかな虹。

ひときわ輝く黄蘗色。

「見て!綺麗な色!虹の下くぐれるかな?」

なんて、冗談を私が言うと、

「虹、さわれるかな!?」

おお。中学生の男子がファンタジーなこと言うじゃん。

なんて、車酔いから気持ちを逸らすために、必死にいろいろなことを話しかける。

だけど。

 

やっぱり、気持ち悪くなっていたらしく、トラベルミンを飲んだにも関わらずだめだった。

確かに、眠気が全くないということは、効いていないこと。

気持ちが高ぶっていると あまり眠気がやってこない。

 

最近よく酔うような気がする。

トラベルミンに耐性ってあるのかな。

よくわからないけど、結論は、外へ行くことに関してはあまり今までと変わらないということ。

よく食べられるようになったことにまずは満足しなければいけないのだと、自分自身に言い聞かせることにした。

 

因みに本日の夕飯の後、お腹いっぱいに食べたのに気持ち悪くなっていない!

 

やった!

 

 

 

 

何を心配するのか

「どうしよう…行けるかな」

どこか外へ出る時に必ず出てくる言葉。 

この言葉に私は、毎回胸が押しつぶされるような辛さでいっぱいになった。

いっぱいになりすぎて身体がおかしくなりそうだった。

 

本日の午後。

「今日の体調は?」

「100%」

 

あら。実は今朝、息子から聞いた言葉は違った。

「店に行ってまた気持ち悪くなったから、もうこれからずっとどこへも行けないかもしれない………」

 

(うわ……)

私は、またこんな風になってしまったかと、また自分を責めた。

また、あの時のパニックみたいにどん底に落ちてしまうんじゃないかと。

 

その後。

お父さんと外に散歩(散歩という名のただの庭へ出るということ)に出ようとした時、大丈夫かなと心配になりながら様子を見守った。

外へ出る時、

「どうしよう…行けるかな」

(うわ、やっぱり)

私はそう思って、声をかけようとしたところ、

「お母さんどう思う?〇〇が××で行けると思う?どうしよう…」

(は?)

何の話か。

「散歩のことじゃないの?行けるかって」

「違う。そんなこと別に何ともない」

ええええーーー!(◎_◎;)

 

どうやらゲームのことらしく、それがクリアできるかどうかを心配していたらしい。

 

お!?

心配ごとが変わってきている!?

やっぱり、「100%」の元気度と言えるようになっているということは、店で気持ち悪くなってしまってはいるけど、良い方向へ向かっていることなのかな?

家にいる時だって、抗うつ剤を飲む前は、四六時中気持ち悪くて、詰まったような感じの胸を叩いたり、さすったりしていたことと比べれば、ようやく人並みの体調に近づいてきている証拠かもしれない。

 

 

 

 

じっと座っていると気分が悪くなるということ

別件でとある病院へ行きました。

 

「行ける?」

「大丈夫。もうトラベルミン飲んでおいた」

結構、大丈夫そうな様子。

診察を待つ時間、何度も気持ち悪さが微妙な感じで襲ってくる。

「車で待っていていいかな」

何度も自問自答する息子。

待合室は、結構混んでいる。1時間は待っている。

何度も診察の出入りをする間に、少しずつ慣れてきて回復して元気を取り戻してきた。

結局、病院を出るときには回復していた。

そして。

次の買い物に行きたいと言う。

「明日でもいいんだよ?」

そう言っても、自分が欲しいものだから今日行きたいらしく、元気な様子でお店へ行った。

 

ここからが、問題。

お店で説明を受けていたが、歩きながら説明してもらっている間は、まあ大丈夫だったのだが、じっと説明を受けていると気分が悪くなってしまう。

椅子に座る息子を横目で見ると、なんだか何度も生唾を飲み込むような様子で、これはだめかな、と思って聞いてみた。

やはり、だめな様子。

車に戻って聞いてみると、

「緊張で、心臓がすごかった」

初めの病院では、動悸はしなかった。

「緊張しているのに動悸しないね」

なんて、言っていたのに、やっぱり調子が良いからって、また二軒はしごしてしまった…

本人が何かを決めてはダメだって、カウンセラーさんにアドバイスをもらっていたことを思い出した。

無理せずひとつひとつゆっくりと。

本人が体調がいいといっても焦らずに。

本当にその通りだった。

病院へ行った時もまあいいかって思って失敗してしまったのに、また同じことをしてしまった…

 

でも、帰ってから以前のように泣き崩れることはなく、

「お腹空いた!!」

と言って、夕飯をぺろりと完食し、

「薬飲むわ」

と言って、リフレックスをすぐに飲んだ。

まあ、、、気分が悪くなって帰ってきたけど、帰ってからお腹が空いて完食できるくらい、以前の大きな失敗体験とは明らかに違うのだと思う。多分…。

(夕飯直後、学校の先生からの電話には、緊張して気分悪くなるのが怖くて出ることはできなかったけど…)

 

 

でもこれは良い経験としてカウントしていいのかもしれないし、乗り越えられれば、失敗しても大丈夫だっていうのも必要なのかもしれない。

それに、別の病院へも行けたということと、なんといってもお店へ行けた、いや行こうと思ったという『成功体験』

 

 

少しは良くなっているのだから、私も元気出そう。

うん!

 

 

 

元気度を表す指標は?

 

「今日は体調何%?」

そう聞くことで、息子の様子を知る手がかりになるかもしれないと思って聞くようにしている。

 

今までのパーセンテージは、

「60%」「70%」時には「80%」だと言う。

 

医師からは、

『80%になったら学校へ行ける』

と言われている。

 

しかし。 

このパーセンテージ。ほぼ外出していない子どもの換算方法では、世の中の元気な子どもたちと同じ物差しで比べられないのである。

 

そして。

『80%で学校へ行ける』

実は、そんなレベルには全く達していないのである。

 

ある日の話。

「今日の体調、何%?」

そう聞くと、ゲームの画面に集中しながら片手間に、

「うん、いいよ。80%」

「おー!すごいじゃん。外食できるんじゃない?」

「………」

 

ー無理、と。

 

 

体の調子は戻ってきているが、あくまで家の中だけの問題なのである。

 

 

 「お母さん、そろそろ髪切りたい」

「美容院予約しようか!」

「………」

 

ー気持ち悪くなるかもしれない、と。

 

 

車に乗ること。

待たなくてはいけないところに行くこと。

外で何かを食べること。

全てが、『気持ち悪くなるかもしれない』<恐怖>に襲われるのである。

体調は良くなってきているものの、まだ過去の体験が不安を呼ぶのである。

 

学校へ行けるレベルなんて、今の息子の物差しでは、「500%」にならないと行けないと思う。

そして、体調が良くなっているもののまだ外へ出てからの成功体験がない。

更に、体調が良くなってからもトラベルミンを飲んだにも関わらず、車で酔ってしまったものだから、成功体験に結びつかせることはおろか、失敗体験をさせてしまった。

病院からの帰りに寝ていたものだから、大丈夫だと思って寄り道(ほんの少し)をしてしまったからである。多分…。

まだまだ自律神経の調節がうまくできていないことが乗り物酔いからよくわかるなぁと思った。

 

 

さあ、これから「80%」よりも上がっていくのかどうか…

ゆっくり見守っていこうと思う。