起立性調節障害・うつ 不登校を乗り越えた!

起立性調節障害、うつと診断された中学生の息子の様子を残していきたいと思います。不登校になってから、復活までの記録です。

セルフカット

 

「髪切りたい」

 

女の子なら伸びっぱなしでもある程度大丈夫だと思うけど、男の子の髪は大変なことになる。

外出ができなくなって何が困るかというと、髪の毛だ。今まで美容院でカットしてもらっていたのができなくなってしまう。

 

「よし、切ろう」

そう言って私がカットするのは2回目。

切り終わった後のガタガタの髪を見ると本当にがっくりとくる。

本人的にはさっぱりしたと思ってはいるので、それだけが救いだ。

自分の髪の毛がうまくセットできていないだけでその日1日が憂鬱になるのと同じで、息子の髪の毛1つで気分も変わる。

なんとか美容院へ行けるようにならないかなと心底思う。

美容師さんに家に来てもらってカットしてもらうという方法もあるが、これも本人的にダメらしい。

かっこいい髪型にしているだけで気分も上昇するだろうに。

youtubeでカットの仕方も見て勉強したけど、こればかりはなかなか難しい。

 

 

 

自分から!!

 

冬休みの宿題。

 

心も身体もくたくただったこともあり、2学期の勉強はあまりみてやれなかった。

英語。

全く習得できていない!

焦って一緒に勉強。

「これからお母さん、英語だけで話す!」

なんて言いながら、私も楽しくなってきて、リビングに覚えるべきセンテンスを貼ることに。

やっぱり教えればわかるものだ。

一人で勉強していて習得できるなんて、夢のまた夢。

(やっぱり、ちゃんと教えなきゃいけないなぁ)

そう思った。

 

本日。

散歩へ行った後、ポストに入っていたハガキを持ってリビングに入ってきた。

「高校受験って書いてある!」

息子は大きな声で、進研ゼミからの入学しませんか案内をめくっていた。

よほどびっくりしたんだろう。

今までそんなハガキに目を通すこともなかったし、openと書いてあるところまでめくってあった。

 

その後、またゲームをし始めて、元気なのか元気じゃないかのような顔色で、大丈夫かな、と思った。

しかし。

突如ゲームをしながら

「〇〇(市の適応教室)へ行くわ」

(え!!?)

まさかのまさか。

以前、そちらへ行っていたのだが、そこで体調が悪くなってから、外へ出かけることがかなり難しくなった。夕方学校へ行くことも、テストを受けることも、家庭訪問に来てくれる先生にも会うことができなくなった。

まさに、外へ更に出かけられなくなったその場所へ『行く』というのだ。

あれは10月くらいだったと思う。

それまでは順調に適応教室にも通えていた。時間は短いけど。

学校でテストも受けられていた。

しかし、その出来事があってから、雪崩のように息子に不安と恐怖と吐き気と動悸が襲ってきた。

もうこれはダメだと思い、病院へ行きうつ病と診断されたのだ。

 

(もしや…あのハガキが!?)

そう思って、もう一度ハガキを見た。

なんて書いてあるのか気になったからだ。

そして、そこには、

『キミの受験生イヤーをうらなうおみくじも見てね』

と書いてあった。

勿論、もうめくってある。

 

➡︎

O

P

E

N

➡︎   大吉

 

こう書いてあった。

 

もしや……

まさか、ね。

 

まさかでもいい。

一歩前進しようとしてくれるだけで!!

 

 

 

 

子どもだけじゃない

 

子どもが悩んだり、辛い思いをしたりすると、親も同じ思いになる。

学校に行けなくなって、私自身本当に悩んで悩んで答えの見つからない暗くてながいトンネルの中にいるみたいだった。

子どもの体調が少しよくなると、トンネルの出口が見えるわけではないけど、横からふわっと明るい光が射す。

仕事に行く時涙が溢れてきたり、同じくらいの子を見るとまた涙が溢れてきたり、周りが楽しみにしている休日が近づくと落ち込んで心がえぐられそうになって涙が出たり。

このお正月もそうだ。

「このお正月はどこかへ出かけるんですか?」

この質問が一番嫌だ。

お盆もそうだった。

周りはお休みモードでうきうきしていた。

うちの家族は、どん底だった。

本当に怒ったり泣いたり心が大揺れに揺れて、頭の中が考え事でいっぱいで、冬のかじかんだ手のように動かそうと思っても動かせない、そんな頭の中だということが自分でもわかる。

計算ができなくなった。

細かい頭を使う作業をしようとすると、頭がフリーズする。

2つのことを効率よくできたことができなくなった。

順序立てて考えること、それを記憶しておいて次を考えていくことなどが難しくなった。

これらは歳のせいでもあると思うけど。

 

 

夜もそうだ。

眠ろうと思っても、頭の中がいつまでもつまらない何かを勝手にダウンロード、インストールを繰り返していて一向に眠れない。

嫌なことを思い出したり不安になったりして眠れないことも勿論あるけど、そうじゃない本当に何でもないことを考えようとしている。

眠れなくなったのはおよそ1ヶ月前。

それまではなんやかんやはありながら、不思議と眠れていた。

どちらかというと、心の方は今の方が安定しているけど(慣れてきただけ?)眠れなくなってしまった。昼寝という睡眠まで無理。

眠たくても眠れない、というより眠たいというレベルの沸点に達する回路が切れている感じだ。

 

市販の睡眠導入剤を飲んでみたり、お酒を飲んでみたりしたけど全く効果なし。

何かを考えてしまう。

どうしたらいいんだろう。

そう思って、昨日の夜はいいことを思いついた。

(羊を数えてみよう)

古典的な考えだ。今まで羊を数えてみて眠れた試しがないけど、藁をも掴む思いだ。

もう朝の4時。

(羊が一匹、2ひき、3.4.5……)

あれ。

数を数えると考え事をしない。笑

眠くなってくる……

数を数えたから眠くなってきたのか、もう朝方だから眠くなってきたのかはわからないけど、考え事をしなくてよい方法がわかった。

 

 

前向きな力!

あけましておめでとうございます。

 

昨日は実家へ泊まりました。

「外泊」は、体調が悪くなってから1度もしたことがなかったので、どうかなと不安でした。

実家でスーパーへ買い物に行った時に、「一緒に行く」と言うのでびっくりしましたが、夕飯の材料を一緒に買いました。

体調云々というより、何年ぶりだろう…一緒に買い物へ行くのは。

体調も悪くならずにホッとしました。

夕方、「ショッピングモールへ行く」と言うので、「大丈夫?」と尋ねました。

すると、

「練習しなきゃだめだから」

と言っていました。

しかし、駐車場へ着くと、「やっぱり無理」と。

Uターンして帰りました。

『動きたい』という意欲がすごく強くなっていることは確かだなと思いました。

 

そして本日。

改めてショッピングモールへ再チャレンジ。

自分からの行動です。

駐車場に着いた時、ちょっと変な様子。

唾を飲み込むような、表情も暗く。

 

「ガム噛んでいく」

なんとかして乗り切りたい様子。

 

しかし、このガムがその後息子に悪さをしました。

実は、その後まあまあ乗り切っていたのですが、突然噛んでいたガムを飲み込んでしまったのです。

「お母さん、やばい。飲み込んだ。気持ち悪い、吐きそう。車に戻る!!」

もう早足で車に戻りました。途中の買い物カゴをそのままにして。

 

車に戻ってから、私はその買い物を済ませる為に息子を車に残して店へ戻りました。

(やっぱり無理なのかなぁ)

かなり落ち込んでしまいそうでした。

私も息子も…。

 

しかし、車に帰ってくると、なんと、

「行く」

良くなってきたから、と!!

ちょっと感動でした。

チャレンジしたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。

こんなにやってみようとしている姿は初めてです。

その後、一緒に店へ行きましたが、全く問題なく帰ることができました。

実は、帰宅した後も、買い物へ行ってくると言うと、

「一緒に行くわ」

(え!!?)

まだ一緒に行くつもり!?

 

それは、お年玉で買い物へ行きたいということでした笑

それにしても、すごいパワー。

明日にでも疲れで寝込むんじゃないかと思うくらいです。

欲しいものが手に入った後はご機嫌で、今年は良い年になりそうだと言っていました!

本当に良い年になりますように。

お願いします!!

 

 

 

 

 

ドライブへ

今日は朝から、 

「どこかへ出かけたい」

と言うので、勿論即OKで午後から2人で

高速に乗って出かけました。

とあるお店へ行ってきました。

今、1番興味のあることだから、車の中で興奮状態。

「緊張してきた!!」

そんなことばかり言っていましたが、嫌な緊張じゃなく嬉しくてドキドキだったそうです。

店内では20分くらい見たでしょうか。

狭いお店なので、あっという間に見終わってしまいました。

「もう一軒行けそう!」

なんと、更に1時間もかかるところへ行きたい様子。

でも、前回の反省もあるので、はしごするのはやめました。

ちょっと不服そうでしたが、滞在時間20分だけど帰宅することにしました。

帰りは、

「あぁ、、、疲れた……」

大きな息を吐きながら、何度も言ってました。

そりゃそうでしょう。

実家より遠いところへ来ているんだから。

でも、少し酔ったみたいですが、復活して

「帰りは何でこんなにはやく感じるんだろう」

と言いながら、無事帰ることができました。

「お母さん、今日頑張ったよね?」

これも何度も言ってきたので、

「本当に頑張った!!」

二人でこの頑張りを喜び合いました。

「明日も行っていい?」

そう聞いてきたので、

「いいよ!」

と返しました。すると、嬉しそうに

「ありがとう、お母さん」

そう言ってくれました。

無理せずに少しずつ、出かけるチャレンジをしたいと思います。

因みに本日の帰りに 

「外食行けそう、行こっかな」

とまで言っていました。

 

少しずつ、少しずつ。

 

 

 

 

微妙な体調

確かに家での体調は良くなった。

でも、やっぱりお腹いっぱい食べると気持ちが悪くなる。

 

今日は、実家へ車で出かけた。

息子からの提案。

よし、行こう!

そう思って、清々しい陽の下、車を走らせた。

 「あれ、渋滞?」

そうか。3連休。

そのせいなのか、車がどんどん詰まっていく。

曇天。

そして、風とともに大雨。

(やば。ガソリン!)

焦って、ガソリンのゲージに急いで目を落とすと、あと3目盛。

ギリギリまで給油しない私の悪い癖。

(大丈夫かな、、、)

そう思った途端、給油を促すランプが点灯。

「お母さん、ガソリンスタンド行くまで大丈夫?」

心配そうに、残りの走行距離を2人でにらめっこ。

大丈夫、とは言えない。

このまま車が進まないとどんどんガソリンは減っていく。

ガソリンスタンドを探しながら、息子も不安な様子。

「大丈夫、大丈夫!あと〇〇kmも走れるから!」

(酔ってないかな…)

心配で息子をそっと見る。

かなりの時間、車に揺れている。

 

「ニ重の虹だ!」

目の前に大きくて鮮やかな虹。

ひときわ輝く黄蘗色。

「見て!綺麗な色!虹の下くぐれるかな?」

なんて、冗談を私が言うと、

「虹、さわれるかな!?」

おお。中学生の男子がファンタジーなこと言うじゃん。

なんて、車酔いから気持ちを逸らすために、必死にいろいろなことを話しかける。

だけど。

 

やっぱり、気持ち悪くなっていたらしく、トラベルミンを飲んだにも関わらずだめだった。

確かに、眠気が全くないということは、効いていないこと。

気持ちが高ぶっていると あまり眠気がやってこない。

 

最近よく酔うような気がする。

トラベルミンに耐性ってあるのかな。

よくわからないけど、結論は、外へ行くことに関してはあまり今までと変わらないということ。

よく食べられるようになったことにまずは満足しなければいけないのだと、自分自身に言い聞かせることにした。

 

因みに本日の夕飯の後、お腹いっぱいに食べたのに気持ち悪くなっていない!

 

やった!

 

 

 

 

何を心配するのか

「どうしよう…行けるかな」

どこか外へ出る時に必ず出てくる言葉。 

この言葉に私は、毎回胸が押しつぶされるような辛さでいっぱいになった。

いっぱいになりすぎて身体がおかしくなりそうだった。

 

本日の午後。

「今日の体調は?」

「100%」

 

あら。実は今朝、息子から聞いた言葉は違った。

「店に行ってまた気持ち悪くなったから、もうこれからずっとどこへも行けないかもしれない………」

 

(うわ……)

私は、またこんな風になってしまったかと、また自分を責めた。

また、あの時のパニックみたいにどん底に落ちてしまうんじゃないかと。

 

その後。

お父さんと外に散歩(散歩という名のただの庭へ出るということ)に出ようとした時、大丈夫かなと心配になりながら様子を見守った。

外へ出る時、

「どうしよう…行けるかな」

(うわ、やっぱり)

私はそう思って、声をかけようとしたところ、

「お母さんどう思う?〇〇が××で行けると思う?どうしよう…」

(は?)

何の話か。

「散歩のことじゃないの?行けるかって」

「違う。そんなこと別に何ともない」

ええええーーー!(◎_◎;)

 

どうやらゲームのことらしく、それがクリアできるかどうかを心配していたらしい。

 

お!?

心配ごとが変わってきている!?

やっぱり、「100%」の元気度と言えるようになっているということは、店で気持ち悪くなってしまってはいるけど、良い方向へ向かっていることなのかな?

家にいる時だって、抗うつ剤を飲む前は、四六時中気持ち悪くて、詰まったような感じの胸を叩いたり、さすったりしていたことと比べれば、ようやく人並みの体調に近づいてきている証拠かもしれない。